統計学の用語。母集団の特性値(平均や分散など)をその母集団から抽出された標本についての観測結果を用いて、できるだけ正しく言い当てる方法およびその手順。言うまでもなく、絶対に間違えずに言い当てることはできない。比較的間違いの少ないもっともらしい数値を一定の方式にしたがって算出するのである。推定の方式には大別してニつある。もっともらしい数値として一定範囲内の数をあげる方式を区間推定といい、もっともらしい数値として一つの数値だけをあげる方式を点推定という。点推定でもっともらしい値としてあげられた数値を推定値といい、標本の平均は母集団の平均の推定値である。
出典元：心理学小辞典初版第16刷（有斐閣,1988）