超自我(superego)は、S.フロイトの人格構造の一つであるが、イド、自我の上に、もっともおくれて発達するもので、自我理想と良心から成り立つ。これは、乳幼児期からの親などによる社会的・文化的なしつけや教育観などが、内在化したものを象徴化している。そして、彼の意識の3層説によれば、一部は意識界、一部は前意識、そして、無意識界にも属しており、神経症などの場合は、極端に厳しすぎ、転換神経症よりも、恐怖症や、強迫神経症などにおいてより大きな役割を演じるとされている。
出典元：心理学小辞典初版第16刷（有斐閣,1988）